2025年2月、福岡で開催されたICCサミット FUKUOKA 2025に出展した。ICCサミットは、Industry Co-Creationの名の通り、業界を超えた共創を掲げる日本最大級のビジネスカンファレンスだ。主催はICCパートナーズの小林雅氏。

その中の「フード&ドリンクアワード」に、全国から選出された15社のひとつとして参加した。結果、サステナビリティ部門で2位、想いへの共感部門で3位を受賞した。

サステナブル丼という提案

私たちが出品したのは、「サステナブル丼」だった。自然派和牛、平飼い放牧の自然派卵、その堆肥で育てた減農薬の新米。すべてが、私たちの循環型農業から生まれた食材で構成されている。

和牛は成長促進剤も抗生物質も使わずに育てている。卵は有機飼料で平飼い放牧した鶏から。米はその鶏糞と牛糞を堆肥にして栽培したもの。ひとつの丼の上に、江田畜産の循環がすべて乗っている。

審査員に伝えたかったのは、単品の食材の美味しさではなく、農業全体の仕組みとしてのサステナビリティだった。丼という形にしたのは、その循環を一目で理解してもらうためだ。

和牛も、卵も、米も、すべてがひとつの農場から。丼の上に、循環型農業の全体像を載せた。

70名の審査員の前で

フード&ドリンクアワードの審査は、70名を超える審査員とオーディエンスによる投票で行われる。審査の視点は5つ ―― 美味しさ、サステナビリティ、アルチザン(職人性)、ブランディング、想いへの共感。

「サステナビリティ部門2位」という結果は、私たちの飼育方法と農業の仕組みが、食の専門家やビジネスリーダーたちに正当に評価されたことを意味している。「想いへの共感部門3位」という結果は、私たちが畜産に向き合う姿勢そのものが伝わったことを示していた。

審査員の中には、投資家、食品メーカーの経営者、レストランオーナー、メディア関係者がいた。畜産の世界にいるだけでは出会えない人たちだ。その目線でフィードバックをもらえたことは、SKS JAPANでの経験と同様に、事業を磨く貴重な機会になった。

畜産会社がアワードに立つ意味

ICCのフード&ドリンクアワードに出展している企業は、クラフトビール、スペシャルティコーヒー、発酵食品、オーガニック農産物 ―― いずれも、食の付加価値を追求するプレイヤーたちだ。その中に、宮崎の畜産会社が入っている。

畜産業は、どうしても「大量生産・大量消費」のイメージがつきまとう。しかし私たちは、真逆の方向を向いている。化学物質に頼らず、循環型の仕組みで、一頭ずつ丁寧に育てる。その姿勢が、ICCという場で評価された。

2024年10月のSKS JAPAN、11月の輸出EXPO、そして2025年2月のICCサミット。半年の間に3つの大きな舞台に立った。キッチンカーで200食を焼いた日から、アワードのステージに立つ日まで。宮崎の牛舎から始まった挑戦が、少しずつ形になっている。


Eda Livestock Co., Ltd.
Miyazaki, Japan / 2025.02.18

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