2024年2月19日、NHK宮崎の放送で、江田畜産のスマート畜産の取り組みが紹介された。ソフトバンクおよびTTDC(トヨタテクニカルディベロップメント)との3社共同で進めている実証実験の現場が、テレビカメラに映し出された。
取材の背景
NHKの取材班が宮崎の江田畜産を訪れたのは、畜産業におけるテクノロジー活用という切り口に、社会的な関心が集まっていたからだ。日本の第一次産業が直面する高齢化と後継者不足の問題は、もはや業界内だけの話題ではなく、地域社会全体の課題として認識されつつある。
取材では、IoTセンサーによる牛舎環境のモニタリング、赤外線カメラを使った個体管理、音声認識技術の活用など、実証実験の具体的な内容が紹介された。カメラは、データが表示されるモニターと、その横で働く私たちの姿を交互に映していた。テクノロジーと畜産の日常が共存している現場の空気が、映像を通じて伝わったのではないかと思う。
技術を導入したのではなく、課題を解決するために技術が必要だった。順序が逆ではない。
―― 江田 友輝
地方発のスタートアップが全国放送に
宮崎県に拠点を置く創業数年の畜産会社が、NHKで取り上げられる。このこと自体が、畜産DXというテーマに対する社会の関心の高さを物語っている。
放映後、複数の問い合わせをいただいた。同業の畜産農家からの技術導入に関する質問、他業種からの協業の打診、そして「宮崎でこんなことをやっている会社があるのか」という声。私たちの取り組みが、畜産業の未来に対する議論のきっかけのひとつになったのであれば、それは嬉しいことだ。
伝えたかったこと
テレビの放映時間は限られている。すべてを伝えることはできない。それでも、私たちが最も伝えたかったのは、テクノロジーの先進性ではなく、「なぜそれが必要なのか」という問いの方だった。
平均年齢70歳を超える産業に、このままの方法で未来はあるのか。答えは明白だ。だからこそ、新しい世代が、新しい手段で、産業の持続可能性に取り組む必要がある。NHKの放映は、その問いを多くの人に届ける機会になった。
Eda Livestock Co., Ltd.
Miyazaki, Japan / 2024.02.19